

MARUNOUCHI CAFE 4日目の今日のコンテンツは、京都・老舗のお香やさん「松栄堂」社長、畑正高さんのお話です。
2階が香ります。開始前、いつのまにか畑さんがお線香をたいておられました。棒状にしたお香を線香といい、このお線香の名は「雅芳」。
はじめは、お香の材料やいろいろな使われ方、加工方法などのお話。そのうち古典文学のお話へ。清少納言の「枕草子」の一節に「心ときめきするもの。...(中略)...よきたき物たきてひとりふしたる。」とあります。「よきたきものとは?」「さっき始まる前にたいていたのは、高級にランクされる松栄堂の商品です。ときめきました?」と畑さんから投げかけられます。香りも替わり「雲井」という練香が、畑さんの手もとで焚かれています。
そして続きます「こう考えてみて下さい。あの方が作って届けて下さった。亡き父が作り残して下さった。」と。はっとしました。枕草子の出来事は昔にしかなかったことではなく、今も同じことがいえるのだと。私たちが生きる今でも変わらず大切な「あの方」からもらった物がなによりも「よきたき物」。畑さんが古典の世界をありありと、まるで生活してきたかのように語るので、古典の世界があっというまに身近に感じました。
「視覚や聴覚に頼りがちな現代。感性や心が向いてはじめて出会える情報"香り"というものにいかに豊かに出会っていけるか。そうすることで生活が変わってくる。」最後にそう締めくくり、畑さんは京都に帰られました。ご参加者みなさまには、お土産にお線香をいただきました。4種類のお線香が入っていました。どうぞお家でゆったりとお試し下さい。
MARUNOUCHI CAFE
薮田真理子



